シマヤッコ飼育日記〜合流編〜

隔離水槽で粒餌を食べるようになったシマヤッコさん。
本水槽に合流し、本水槽で餌を食べるようになるまでの道程です。

前編、シマヤッコ飼育日記〜餌付け編〜はこちらから

混泳の練習

合流予定の本水槽には、マダラハナダイ2匹・ゴールデンストライプドアンティアス2匹・アケボノハゼ2匹・スミレヤッコなどなど、食欲旺盛な先住魚たちがいます。
隔離水槽で一人きり自由に過ごしていたシマさんに競争社会に慣れてもらうために…

本水槽で一番のやんちゃくれであるマダラハナダイ(ダーさん)を捕獲し、隔離水槽に入れました。

この子とうまくやれるなら大丈夫。
この子と餌を取り合えれば大丈夫。

結果…やんちゃくれだったダーさんは慣れない場所のせいか、すっかり大人しくなり、シマさんにすら追われたり突かれたりする始末。
シマなのに強い!この調子ならいいぞ!

隔離ケースで本水槽に

本水槽に入れる前に、隔離ケースで様子を見ます。
他の魚たちとお見合いをして、水槽の雰囲気に慣れてもらいます。

マダラのダーさんは、しばらく隔離水槽でお留守番。シマさんが本水槽に放流されて粒餌を食べるようになるまでは、そこで大人しくしていてくださいね。

…と、入れたその日のうちからちゃんと粒餌を食べてるし、
翌日には外に出たいアピールをするので、たった1日の隔離ケース暮らしで放流しました。

本水槽合流

シマさんにとって、隔離水槽でいつも餌は水面にあるものでした。

水面への恐怖感はもうなくなっていたので、餌がどこから来るのかさえわかればすぐ、みんなと一緒に餌場に寄って来るようになりました。
ご飯さえ食べてれば安心。ものすごくホッとしました。

そして少し心配だったスミレとの仲は、なんとシマさんがスミレさんを追いかけたり小突いたりするような状態に!
先住のスミレさんに負けちゃうんじゃないかと心配してたけど逆でした。
とはいえスミレさんも先住魚としての強さもあり、シマさんも特にしつこく追い回すわけではないので、今の所仲良くしているようにも見えます。

夢のようなシマとスミレの混泳、そしてマダラと一緒に餌をつつく夢のような光景を見ることができています。

シマヤッコ飼育のコツ

まだ短期間の飼育ですが、これまでの段階で私が感じたポイントのようなものをまとめてみました。

シマヤッコだけじゃなく、他の餌を食べにくい魚にも使えるかもしれません。
が、手間と時間がかかり環境整備も必要なので、よっぽどお気に入りな魚じゃないと難しいですね。

  • 人懐こい個体を選ぶ
    ショップで顔を近づけた時に「なになに?」と寄って来るようなのが理想です。好奇心が旺盛だとあとあと楽になりそうです。
    バヌアツ産が良いと言われていますが、柄も若干違うので好みもあると思います。バヌアツだから良い、と盲目的に信じるのも危険です。薬物採取のリスクはありますが、状態をよく見て気に入った子を選ぶ、というので良いと思います。
  • 何かしら食べている個体を選ぶ
    粒餌、とまでは言いませんがブラインくらいは食べていると安心です。もちろん水槽が変わると食べなくなるのですが、もともと食べているかどうかは大きいような気がします。
    食べてはいなくても、餌に対して興味を示したり追いかけたりする様子があればまだ安心ですね。
  • 1ヶ月や2ヶ月は覚悟して個室飼育
    環境を整えるのはなかなか大変ですが、ちゃんと餌を食べて、人間にも慣れて、合流までの準備をしっかりしてあげることがキモかなと思っています。今までの失敗体験を振り返ると、あんまり入念に準備してあげてなかったな、と。
  • 準備できるまではしっかり過保護に育てる
    他の魚ではこんなに丁寧にしたことないです。とにかく過保護。餌はたくさんあげて、毎日水換えしてました。サンゴのいる本水槽では餌をたくさんあげることはできないですよね。
    うちは割とすぐ冷凍ブラインを食べたので必要ありませんでしたが、アサリや生き餌が必要な場合もこの環境なら対応できます。
  • 個室飼育の時に人間にも慣れさせる
    覗き込むとストレスになるとも言いますが、今後のことを考えて人間に慣れてもらうことはとても大事です。
  • 個室にはスカンクシュリンプなどのクリーナーエビを同居
    これ絶対です。
  • 合流予定の水槽と同じ水を使う
    これは合流の時のストレス軽減を考えてのことです。せっかく餌も食べるようになって慣れたのに、水合わせしてーってやってるうちにまた萎縮しちゃったら…と、同じ水で飼育しました。
  • 混泳の場合、お見合いは入念に
    うちの場合は本水槽で一番強い魚を個室に入れました。強い魚がいなくなって本水槽での力関係が変わること、個室で餌競争の模擬戦ができること、が目的です。
    その後、本水槽では隔離ケースに入れて他の魚たちとお見合いをします。うちの場合はシマさんがすっかり慣れていて外に出たがっていたので1日で終了しましたが、他の魚が攻撃的なそぶりをしていたら怪しかったですね。みんな興味はありそうでしたが攻撃的ではありませんでした。

ここまで頑張って入ってくれたシマヤッコ。
長生きして欲しいですね〜。